Living Loving Leuven

溜池や ナマズ飛び込む 水の音

ルーヴェン滞在記

 このブログは2021年4月から2022年3月まで、ベルギーのルーヴェン(Leuven)という小さな街で暮らした記録です。ルーヴェンには、ルーヴェンカソリック大学(KU Leuven)があり、日本からも多くの研究者が訪問・滞在しているはずですが、日本語での情報がほとんどなかったので、私のほうで記録しておこうと思います。コロナ渦のなかでの滞在になりますので、やや特殊な生活になりますが、参考になれば幸いです。途中で更新が止まったらごめんなさい。

ウィークデイ・ベジタリアン

 こちらにきてから、平日は肉食を控えるようになりました。
 もともと私は、畜産業の問題に関心があって、「このまま肉食消費が加速していくこと」については、疑問がありました。ただ、日本で生活しているとベジタリアンやビーガンの生活を選ぶことはかなり覚悟が必要です。豆や豆腐、油揚げなどでタンパク質を補う人もいますが、がらっと食べるものを変えなくてはなりません。それで、日本にいるときには、ほぼ諦めていました。
 それが、こちらにくると、スーパーでも当たり前にベジタリアンミートが売っています。しかも、ありがたいことにセール商品を選べば、そんなに高くありません。そもそも、こちらではパック詰めの肉も500g以上が多く、一人暮らしでは消費期限を気にしながら料理するのが大変でもあったので、日持ちのするベジタリアンミートのほうが便利です。
 ただ、こちらの伝統的な料理は肉や魚を使ったものですし、私もこちらのレストランやカフェにも興味があります。ですので、間をとって、ウィークデイは肉食を控え、週末は肉食を楽しむことにしました。もともと、飲酒も週末飲みにしていますし、自分の切り替えとしてはやりやすいです。
 さて、お昼は「ベジタリアンミート+野菜」を食べることが多いです。この日はカツレツ風。(コロモが一部、取れちゃいました)
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 夕飯は、だいたい「ベジタリアンミートの煮込み料理+パンか米」です。ミートボール風。
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 こちらはミンチ風。そんなに見栄えのいいご飯ではないですが。
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 私は基本的にはバスマティライスを食べています。うるち米より簡単に手に入りますし、炊き加減も簡単です。が。炊飯器で炊くよりも、湯掻いてから蒸らす「湯取り法」のほうが美味しいです。
cookpad.com
 私は、10分茹でて、10分蒸らしています。米の香りがたってくるので、良いです。私はTildaがお気に入りですが、日本で買うと高いですね。

 日本では神戸スパイスさんで購入していました。
kobe-spice.jp
 余談ですが、借りている部屋のオーナーさんに、マルチクッカーを棚の上に置いてあるのを咎められました。いわく、「油脂が天井を汚すので、フライを作るときには換気扇の下で使ってくれ」とのこと。「フライ???」と困惑する私。実際に、マルチクッカーを見せて「これは、米を炊いたりするのだけど」というと、オーナーさんは目を丸くして「米?! それは考えたこともなかった。問題ないよ」との答えでした。後で考えると、電気フライヤーに見えたんですね。マルチクッカーでは、シチューも作ったりするんですが、さすがに油汚れが天井につくことはないと思うので、大丈夫でしょう。異文化……
 

オンライン・ミーティング&オンライン・ウェビナー

 少し憂鬱な朝。この日は、自分の所属するリサーチラインで自己紹介をすることになっていました。あんまりにも緊張するので、先にスピーチ用の簡単な原稿を用意しておきました。
 でも、それが功を奏したのか思ったよりスムーズに話せたし、参加者も「うんうん」とうなずいて興味深そうで、私も少し自信を取り戻します。
 そして、いわゆる大学院のゼミだったので、議論を聞きながら「なるほど、これは自分がやってきたことだ」と落ち着いてきます。よく考えれば、私はもう博士号を取って5年も、非常勤講師をしながら研究活動をしてきたわけで、院生に比べればキャリアもあります。議論も大枠はすぐに掴めました。質疑を聞いていても、自分の考えていたことが、そんなに外してなかったようです。
 第一線やベテランの研究者たちのワーキンググループに比べれば、ずっと気が楽な議論でした。
 その後、次回のゼミで報告のチャンスをもらえることになったのですが、いわゆる「きちんとした話し方」でお礼を述べて、引き受ける旨を伝えられました。
 これは私の中で、ちょっとしたブレイクスルーでした! つまり、私は落ち着けば「それなりにやれる」のです。「慣れていく道筋」が見えてほっとしました。

ホワイトアスパラガスのバターソース

 春の味覚シリーズ、今回はホワイトアスパラガスです。こちらもスーパーの宅配で注文してみました。茹でてすぐに味見しましたが、これだけでもおいしかったです。
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 こちらで買ったベルギー料理の本を、オランダ語から翻訳しながら伝統的なバターソースを作りました。パセリを買うのを忘れたので、コリアンダーで代用しています。
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 シンプルだけととてもおいしい! そしてソースがパンに合うので、たくさん食べてしまいました。
 この日は、別の友人たちとオンライン飲み会。楽しすぎてはしゃぎすぎた気もしますが。土日とも、友人たちと話してだいぶん元気になりました。

アラレ&オンライン飲み会

 近所の牧場では子羊たちが出てきました。なんだか可愛い。
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 と写真を撮っていたら、餌がもらえると思ったらしく、めえめえと鳴きながら、こっちに押し寄せてきました。予想外だったし動揺してしまいました。期待させてごめんね。
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 そして、急に雨が降ってきたと思ったら、アラレに変わります。手が冷たい! すっかり春になったと思っていましたが、こちらの冷え込みはまだまだ厳しい。でも15分もすれば、またすっかり晴れて春の陽気。
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 日本にいるパートナーと友人と3人でオンライン飲み会をしました。最初は外の庭でできないか画策。
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 ビジュアルはとても良かったですが、電波が届かなくてあえなくすぐに退散。
 久しぶりに日本語でわいわい話せて楽しかったです。

日本からの在住者と出会う

 実は、少し疲れてきていました。覚悟はしていたものの、英語が「聞き取れない」「話せない」というストレスが、降り積もる雪のようにだんだんと溜まってきていたのだと思います。「気にしない」と自分に言い聞かせても、「あ、わからなかった」「うまく言えなかった」ことのダメージは、自己評価を下げていき、自信を失わせていきます。ちょうど入国して一ヶ月ほどが経過しています。
「まだ一ヶ月?」「もう一ヶ月?」
 頭の中でそんなことを考えることが増えました。たった一年間の滞在生活で、できる限りの成果をあげたいし、在外研究のチャンスを少しも無駄にしたくないと思う気持ちが、余計に焦りをうみます。焦燥感と憂鬱感のミックスした重たい気分。
 その結果、「誰にも会いたくないな」という気持ちが生まれていました。良くも悪くも、家は快適ですからずっと静かに暮らしていれば、研究もできますし、論文も書けます。「もうそれでいいんじゃないか」という弱気いな気持ちが湧いています。それで、研究者Bの次の週の誘いは断っていました。
 金曜日だし、早めに仕事も切り上げて買い物に行き、シャワーも浴びて部屋でのんびりゲームをするつもりでした。
 しかし、Bから夕方、突然のメール。「日本からの在住者と知り合って、今晩、一緒に会うんだけど、あなたも来ない?」という誘いでした。一瞬、「もう今日は」と思いかけて、「いや、日本からの在住者であれば会うべき」だと思い飛び起きて、3分で着替えてバスに飛び乗って街の中心部に出かけました。
 ようやく、外でなら10人まで会えるようになったため、私たちはイタリアンレストランのご夫婦のおうちのテラスに集まりました。そこで、一緒にバーベキューをしてワインを開けていると少し気持ちも和らぎます。
 日本からの在住者の女性は、もうこちらで16年も住んでいるそう。来たときの人間関係を作るきっかけは、オランダ語の語学学校で、友達ができたとの話を聞いて、「あ〜」とため息が出ます。そう、私もこれまでのある程度の期間の海外での滞在は、語学学校に通っていました。語学学校なら、お互いにまだその地のこともよくわからないので、一緒に冒険するように遊びに行ったりするなかで、友達ができていきます。でも、今回の私の滞在では、ひたすら研究者に会うばかりで、みんなこっちに基盤もあるし、語学にも堪能な人たちです。
「こんな時期だし、すごく難しいと思う」
 その女性には共感的に聞いてもらえて、自分の中で納得もできました。
 そして、Bもイタリアンレストランのご夫婦も、みんな海外からの移住者なので、とても私に優しいのです。それも、励ましたり、慰めたりするのではなく、ジョークを言ったりふざけたりして、私を笑わそうとしてくれます。それは愛を感じます。どうにかこの地でやっていくには「頑張るしかない」のだけど、その中でも楽しいことはたくさんある。なんだか、そう思わせてもらえるような人たちに囲まれているのが、本当にありがたくて、帰り道で泣きそうになりました。
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 がんばれたり、がんばれなかったり、を繰り返しながら、ここで生活を続けていくしかないのかもしれません。そして一度断ったBの誘いは、やはり受けることにして、来週も一緒に出かけます。

素敵なものを買う

 ベルギーも少しずつロックダウンが緩和され、レストランやカフェはまだ閉まっていますが、一般のお店は予約なしでも入店できるようになりました。金曜日なので街をぶらぶら。素敵な雑貨屋さんを覗いたりしています。
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 そして、いい感じのインテリアのブランドショップがありました。Villeroy-boch(ヴィレロイ・ロッホ)という初めて聞くブランドでした。
www.villeroy-boch.be
 意外とお手頃なお値段だし、普段使い用のお皿を購入。このブルーのシリーズの、大小の平皿とスープ皿です。やや和食器風?
Lave Bleu bol Villeroy & Boch
 日本でも展開しているブランドですが、私の買ったシリーズはまだ出ていないようです。
www.villeroy-boch.co.jp
 お値段はこちらで買う二倍くらいになってるものもありますね。