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溜池や ナマズ飛び込む 水の音

ビルバオのバル体験記&良いレストラン

バル編

 スペインと言えばバル! 特にバスクでは「ピンチョス」と呼ばれる軽食が有名です。私は初日から興味津々でした……が、どうやって注文すればいいのかわからない!!
 とにかく最初に行ったのは、ビルバオの中心にある「新広場(Plaza Barria)」です。ここはスクエアになっていて、たくさんのバルが並んでいます。それに観光名所として有名なので、初心者にはうってつけ。言ってみれば、大阪の串カツを食べに新世界に行くようなものです。
 とは言え、どの店を選べばいいのか……Googleマップで評価の高い店は、人がひしめき合っていて飛び込む勇気がありません。かといって、空いている店は「ここは人気がないのでは」などとためらいます。お店を眺めてぐるぐるとスクエアを3周くらいまわってしまいました。メゲそうになったものの、「ここでトライしないと、私は永遠にバルを楽しめないぞ!行くしかないのだ!」と自分に喝を入れて、賑わっている店が人の入れ替わりで席が空いた瞬間に飛び込みました。(お店の名前は覚えていません!残念!!)
 店員さんがちらっとこちらを見た瞬間に「私は初めてなんだけど、この席座っていいか、どうやって注文すればいいか」とたどたどしい英語で聞きます。向こうは観光客に慣れているので「そこの席?」と聞いてくれます。別の店員さんが「テラスが空いたから、こっちに来る?」と広い席に案内してくれようとしますが、私は他の客を観察するために「こっちでいいです」とカウンター横の隅っこの席に陣取ります。
 私が観察した限り、バルでは「席を確保する」「カウンターで注文する」「席に戻って待つ」「カウンターで支払いをする」の流れのようです。一人だと席の確保が難しいので、盗られても惜しくないハンカチなどがあれば便利かも知れません。私はカーデガンを席に置いて、カウンターへ。
 カウンターに並ぶピンチョスをじっくり眺めて、好きなものを選んだ「これをください」とお願いします。注文後に軽く炙ったり焼いたりするものもあれば、上にトッピングをするものもあります。ほかのお客さんは、ワインの銘柄を指定したり、氷やレモンを入れたりしているようですが、私はグラスワインの赤か白です。なんにしても安くて美味しいので問題なし。
 気になるお値段ですが、グラスワイン+ピンチョス1皿で5-8ユーロくらい。値段が書いてないのでドキドキしますが、カウンターに並んでいるピンチョスならそんなに高価なものはないようです。グループ向けにボトルワイン1本+ピンチョス10皿というようなお店もあって、それは安心ですね。でも、お店を2-3軒まわる人のほうが多いようです。
 そのあと、私がビルバオで行ったのは、観光客に有名なお店「Cafe Iruna」。内装が美しいです。しかし、味はまあまあで、混み合っていて落ち着かなかったです。このお店はグループで雰囲気を楽しむために予約を取って行くのが正解かもしれません。
www.cafeirunabilbao.net
 対照的なのが、「NICOLAS」。にこりとも笑わない気難しそうなおっちゃんがカウンターにいて、もうその時点でドキドキソワソワします。でも、私はここの赤ワインは忘れられないくらい美味しく感じました。美味しすぎて、飲みながら「もしかして観光客だからわざと高いワインを出されてぼられるのでは?」とあらぬ妄想で心配になったりしたのですが、このグラスワインは2.5ユーロでした。私の舌がアレなのか、スペインのワインが美味しすぎるのか。なんにせよ私がハッピーになったお店でした。
www.cafeirunabilbao.net
 なお、ピンチョスのなかには、カウンターに出ている軽食だけではなく、メニューに載っているがっつり食べられる料理もあります。そちらは、それなりのお値段です。

レストラン編

 せっかくなので、私にしてはちょっと敷居の高いレストランにも挑戦しました。一軒目は「La Taska de Isozaki」。街を歩いていて「磯崎さんというのは日本人だろうか」と勝手に思ってチェックしていたお店です。全然関係なく、タスカという地域のイソザキさんというスペインの方でした。このお店、ディナーしかやっていないうえ、予約が電話でしかとれません。自信がなかったのでホテルのフロントで電話をお願いしました。
 そして、ドキドキして行ったら気さくなお店で、一人で入っても大歓迎してもらいました。ワインは、おすすめしてもらったチャコリという発泡の白ワイン。さらに名物のシーフードを、素材を選んで調理してもらいます。私はエビとカニと貝柱。カニは小さかったのですが、実が甘くてものすごく美味しくて、ちょっと感動的。それから、内臓の煮込み。お腹いっぱいになりました。ここは肉も美味しそうで「あ〜、私の胃がもっと広がれば」と残念がって帰りました。
lataskadeisozaki.com
 二軒目は「le venta der romerete」。地元で人気のシーフードレストランです。こちらも気さくな女性の店員さんが歓迎してくれました。私はGoogleマップでみた、謎のフライドポテトにカニの実をかけたものとチャコリを注文。これは微妙……美味しいような、ポテトとカニを別に食べたほうがいいような(多分後者です)。店員さんが店を案内してくれて、ここもシーフードは素材を注文すれば調理してくれるほう。そっちのほうがおすすめです。そして、最後にパチャランという甘いお酒をお試しでサービスしてくれました。これが最高に美味しくて……!こちらもバスクの名物の果実を漬け込んだお酒だそう。
 とにかく、バスクは食べ物もお酒も美味しくて、とっても楽しかったです。一人旅でも全く困ることはなく、治安も良いのでディナーに一人でも行けました。ちょっと戸惑うのは、ディナータイムが夜の8時からで遅いことです。朝はゆっくり起きて、ブランチを取ってお昼はほぼ食べず、夜にピンチョスで一杯飲んでから、ディナーに行くコースが良いのかと思います。
 私は今回がスペイン旅行は初めてでしたが、のんびりした街で、初心者向けでよかったと思います。