Living Loving Leuven

溜池や ナマズ飛び込む 水の音

アーヘン(Aachen)の大聖堂

 久しぶりに国境を越える旅! ドイツのアーヘンに一泊二日で行ってきました。と言っても、ルーヴェンの駅から1時間ほどで行ける近場です。本当はアーヘンの温泉に行きたかったのですが、まだコロナの影響で閉まっているようです。冬にはオープンするのかなあ。でも、すっかりアーヘンに行く気分になっていたので、早朝に出発です。
 初めての街はいつも緊張します。ドイツのバスの乗り方もよくわからないし、朝は曇っていたし、どことなく「ここは危険なのでは?」と不安になりながらウロウロ。午前中なのにお腹が空いたので、カフェでブランチをすることにしました。
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 すごく素敵なカフェで、店員さんは英語が苦手な人が多いですが、とても親切でした。さっそく、ドイツ名物(?)のベーグルサンドを注文します。私がドイツ語がさっぱりできないので、「なにかの肉が挟んであるらしい」ことしか情報がなかったのですが、生ハムでした! そしてフィルターコーヒー。とても美味しかった〜。
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 居心地がよくて、近所にあったら通ったと思います。晴れてたのでテラスにしましたが、店内も素敵な内装でした。友達とだらだら何時間も喋りたいカフェ。ケーキも美味しそうでした。
baristinho.de
 午後からはアーヘンの大聖堂へ。ここは、8世紀のカロリング朝時代にカール大帝が建設したそう。なにせ、カール大帝はアーヘンの温泉が大好きで、宮殿にも大浴場を設置したらしいです。残念ながら残っているのは聖堂のみですが、とても美しいです。(内装は19世紀に改修されたものです)
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 観光案内所で、45分のガイドツアーがあって、一般客が立ち入り禁止の場所にも入れると聞いて参加しました。美しいステンドグラスを見たり、歴史的経緯の解説を聞いたりしました。アーヘンの街は、カール大帝が亡くなった街で、棺もおさめられています。10世紀以降は、アーヘンは、「カール大帝の特許状」により、ドイツ国王の戴冠式が行われるようになりました。さらに、12世紀にドイツ国王のフリードリッヒ・バルバロッサがカール大帝を列聖し、聖人として位置付けました。根拠とされたのはアーヘンの地での布教活動をし、そこで亡くなったことです。しかしながら、これは、バルバロッサの政治的意図に基づくプロパガンダであったというのが、ガイドさんの解説でした。面白いけど、英語でついていくのは四苦八苦です。なんにせよ、アーヘンは今はドイツの端っこにある地方都市ですが、かつては首都であり、ドイツの宗教的なシンボルであったようです。*1
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 12世紀からは7年に一度、四大聖遺物の展示が行われ、アーヘンには巡礼者が溢れたそうです。今もやっているらしいです。宝物殿もあって、そちらにも聖遺物「カール大帝の頭蓋骨」「聖母マリアのベルト」「キリストを打った鞭」などがありました。当時は鏡に聖遺物を映して持って帰るのが流行したそうで、今風に言うとSNSにアップするようなものだったらしいです。「聖堂見学→宝物殿→ガイドツアー」をめぐると、午後いっぱい費やしてしまいました。宝物殿はオーディオガイドが充実していて、見応えがあります。
 夜は楽しみにしていた西安食堂でビャンビャン麺。これを食べるために、アーヘンに来たというのも過言ではありません。本当に楽しみにしていました。これまた英語が通じませんが、身振りで食べたいものを伝えて、青島ビール! ベルギービールも美味しいですが、たまに、キンキンに冷えた青島ビールが飲みたくなりますね。ずるずると麺をすすっていい気分。ニンニクのパンチが効いていて「これが食べたかった〜」となりました。
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xian-kuche.business.site
 少し早い時間だったし、ちょっと飲み足りなかったので、ホテルに帰ってラウンジでいっぱい。ドイツのミラベルというすもものお酒にしてみたけど、とても美味しい! アルコール度数45度くらいで、イタリアのグラッパに似ています。一口目はアルコールの強さに舌がしびれますが、だんだんと口の中に香りが立つようになり、甘味も感じるようになっていきます。塩辛いピーナツとの相性が最高でした。ちなみに、これ、4.5ユーロぽっきりで、チャージもありませんでした。アーヘン、食べ物は割安で本当に良い街です。
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*1:こちらの論文に詳しいみたいです。→ https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/repository/metadata/3272/