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溜池や ナマズ飛び込む 水の音

ジェノバの海の博物館・水族館

 ジェノバの「ガラータ海の博物館(Galata Maritime Museum )」に行きました。入館料17ユーロと強気のお値段ですが、豊富な展示があるので、海洋史に興味ある人は楽しめると思います。
https://galatamuseodelmare.it
 ジェノバといえば、アマルフィヴェネツィアと並ぶ、中世の地中海交易の中心となったイタリアの海洋都市。ジェノバの商人たちの投機とビジネス、ガレー船による戦争の繰り返し、さらに大航海時代が押し寄せてポルトガル・スペインの大西洋貿易に圧倒されて衰退していった歴史までを学ぶことができます。特にジェノバの提督となったアンドレア・ドゥーリアは、傭兵でありながら、フランスからスペインへ雇用主を鞍替えすることで、戦局を一変させてジェノバの歴史を大きく変えました。地元の博物館ならではの語り口で面白かったです。


 そして、後半のジェノバから北米・南米へ渡った移民たちの歴史の展示はとても充実していました。移民を集める街頭の様子、移民船の環境の劣悪さ、渡航先での苦難などを、実際に等身大の展示の中をくぐりぬけることで疑似体験できます。驚いたのは、ブラジルに移民した人たちがサンパウロでコミュニティを作っているのですが、日系ブラジル移民の語りとほぼ重なることです。最後に屋上に出るとジェノバの街並みを一望できます。

 さらに、水族館へ。ここがなんと入館料29ユーロ。衝撃のお値段でしたが、時期によって変動性ですし、他の施設やクルージングとのお得な組み合わせチケットもあるので、行く前に調べていったほうがいいです。ヨーロッパ最大の水族館で人気施設で、予約制になっていますし、要注意。
www.acquariodigenova.it
 さすがに展示はたくさんあって、子どもたちはもちろん、大人も夢中になって海の生き物を眺めていました。日本は山ほど水族館があるので、そのパッションは不思議なかんじもしますが……イルカの水槽の前はゆっくり座れるようになっていて、休憩がてら延々と眺めていました。飼育環境がいいのか、みんな生き物たちが元気でよかったです。



 海の博物館や水族館があるのは、再開発している海岸沿いです。近代的な大きなホテルが建っていて、観光客も賑やかでした。



 夜はジェノバの小さなレストランへ。路地にあるのでドキドキしながら入りましたが、とっても親切で素敵なお店でした。
www.google.com
 もちろん、ヴェルメンティーノのローカルワイン。美味しかった!

 カッポン・マグロ。ジェノバの名物で、エビや貝と、ジェノベーゼソースで絡めた白身魚の前菜です。このお店はシェアしたいと言うと、一人ずつ盛り付けてくれます。実物は写真以上にキラキラしていてずっと眺めてたかったです。

 これはジェノバ風のポケ丼。いつもだったら、これはパスしそうなんですが、お勧めしてもらって食べたら「ポケ丼ってこんなに美味しいもんだったんだ」と感動しました。

 最後にデザート。焼き桃のショコラ詰め。これはシェアじゃなくて、一個にすべきだった!と思うくらい、あっという間に食べました。

 このお店が好きすぎて、帰りに「明日もテーブルの予約お願いします」と言うと、店員さんが「オッケー」と笑って答えてくれました。良い夜。帰りは海岸が夕焼けできれいでしたが、雰囲気はだんだんと雑然としてきていました。なので、早々にホテルに帰りました。それでもちょっと細い路地に入ってしまい、早足になりました。ジェノバは昼間はまったりと平和ですが、夜は顔が変わるので、そのタイミングを見計らうのが難しいです。