Living Loving Leuven

溜池や ナマズ飛び込む 水の音

オーステンド(Oostende)の海岸

 初めての週末の遠出はオーステンド(東の果て)でした。研究者のBに、「ビーチにはもう行った?」と、「行くのが当然」のごとくきかれ、オススメのビーチまで聞いてしまったので、1時間半も鉄道に乗って行ってきました。現地の人の文化に合わせて遊びにいくのは大事だと思うので。しかし、春の海は寒いだろうなあ、とゴアテックス上着に、ウールのストールを巻いていったのですが正解でした。毛糸の帽子も必要だったなあ。
 オーステンドからは海岸沿いにトラムが走っています。どうやって買うのかよくわからなかったのですが、駅にある事務所でチケットを買うか、乗ってからデビットカードApple Payで料金を支払うようです。片道でも往復でも値段は同じでした。2.5ユーロもするので「高っ」と思いましたが、1時間乗ってもそれくらいの値段なので遠乗りするならお得です。
 初めに行ったのはブランケンベルグ(Blankenberge)です。ここは本来ならば観光の中心地で、ピア(桟橋)もあります。水族館もありますが、感染防止で閉鎖されています。
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 私が初めて長めに海外に滞在したのは、英国のブライトンだったのですが、そこにもピアと水族館がありました。その時も、スペインからの留学生に誘われてビーチに行って、パックに入った赤ワインにコカコーラを入れて飲みました。楽しかったけど、「寒い、みんななぜ、こんな寒いビーチに来るのか」と思ったのが印象に残っています。6月のイングランドの南端でも寒かったので、4月のベルギーの北端にある海岸なら言うまでもありません。とにかく寒い。そして、味噌汁みたいな色の海。
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 アオサの味噌汁が飲みたくなりました。瀬戸内の遠浅の温泉みたいな夏の海で育った私には、北海の風の吹き荒ぶビーチの良さはなかなか理解し難いものがあります。京都で花見をするようなものですかね。あれも桜を見て寒さに耐える行事だと私は思っているところがあります。つまり、私は寒さに弱い。
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 しかも、コロナ渦でビーチは閑散としていて、ロックダウンでカフェもレストランも閉鎖されています、立ち並ぶリゾートマンションの空室の張り紙も目立ちます。きっと、Airbnbなどの個人オーナーを見込んで多くの新築や改装マンションが建ったのでしょう。どうなるのか、ベルギーの経済。
 テイクアウトのお店も、閑散としています。いくつか、ハンバーガーとポテトフライのお店はやっているのですが、お客さんも「ここしかやってないから、買った」という顔で食べています。これは海の家の焼きそばを買うようなものだと割り切るべきかと思いますが、諦めずに歩いていくといい感じのサンドイッチ屋さんがありました。
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 オーナーさんの女性はとても親切で、慣れない英語で丁寧に説明してくれたので、小エビのマヨ和えとトマトとゆで卵とピクルスをチョイス。それにカリッとしたパン。砂浜で砂だらけになって食べました。ビーチだもの。
 なんだか、そのまま帰る気になれなくて、隣のウェンドゥイネ(Wenduine)のビーチに移動しいます。いきなりいい感じになった!
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 ぶらぶらと浜辺を散歩。潮風に吹かれていると気持ちが穏やかになります。
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 やっと、「ビーチに来てよかった!」と思う心情になりました。
 ビーチを紹介する時に、Bが「私はこの浜辺がいいんだけど、ここは悪くない、ここはいくべき」とぶつぶつ言っていたのがよくわかりました。同じビーチでも全然雰囲気が違う!最後のウェンドゥイネならもう一回来たいな。まだいくつかのビーチも教えてもらっているので、再訪しよう思っています!
 トラムで駅に帰ってきて、鉄道を待つ時間にどうでもいいかんじの店で、どうでもいいかんじのワッフルを買いました。
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 どうでもいいかんじに美味しくて、「あ〜、ベルギーにいるわあ」と思いました。551の豚まんとか、どうでもいいかんじのたこ焼き屋に近いです。わざわざ人には勧めないんだけど、ついつい買っちゃう、この良さ。