Living Loving Leuven

溜池や ナマズ飛び込む 水の音

ウルシかぶれ&友人との交流

 昨日の夕方、お家まで歩いて帰っていると、ひゅんと出てるなにかの枝に左手の中指があたったんですが、その瞬間に軽く痺れるような痛みが走りました。緑の葉っぱの先についている、フサフサが指に触れたようです。このフサフサ、可愛らしいけど見覚えがあるぞ、これは……と思ってその場でググるとヤマウルシでした。
matsue-hana.com
 住宅地の歩道にもっさり茂るヤマウルシ。これは伐採しておいてくれ〜と泣きそうな顔になりました。激しくかぶれると厄介だと思い、日本から持ってきたムヒ・アルファEXを塗っておくと、マシになりました。かぶれのピークは1日後から2日後らしいですが、今のところ、おさまっています。ムヒの強力版はタチの悪い虫やクラゲにも効くのですが、ウルシかぶれにも効きました。
www.ikedamohando.co.jp
 今日は、語学学校で、ベルギーの行政機関複雑であるというYouTubeの動画を見せてもらいました。社会統合プログラムの一環というのもあって、ベルギー社会の特徴についても教えてもらう機会が多くて面白いです。ほかにもルーヴェンの市長の演説を聞いたり……。ルーヴェンは、フランドル地方に属していますが、ここはオランダ語圏と言いつつ圧倒的に英語話者が多いです。病院なども、英語で受診できるのでとても助かります。
www.youtube.com
 そのあと、ランチはKU Leuvenの博士課程の院生Aとケバブを食べにいきました。安くて美味しいけど、量が多いよね……。スモールサイズでも食べきれないくらいでした。Aいわく、来週から、大学の授業が本格的に始まるので、若い学生でこの店も混み合うだろうとのこと。
www.google.com
 Aはほかの院生とともに、3月のイースター休暇でサンティアゴ・デ・コンポステーラを企画しているとのこと。いわゆるスペインの巡礼のショートバージョンで、ポルトガルからサンティアゴまで7日間かけて歩きます。彼女はポルトガル出身なので、言語的にも問題がないし、「3月はいい季節なんだよね」と言います。私も入れてもらうことにしました!
 スペインの観光案内を見ていて、心惹かれていた巡礼の旅でしたが、言語も心配だし、女性一人旅は頑張らないといけないことも多いという解説が多かったので躊躇していました。友人たちと行けるなら最高じゃないですか! クリスチャンじゃないじゃん、とも思いますが、現代は自己探求や独自のスピリチュアリズムで巡礼する人も増えているらしいです。
 「準備のためにトレーニングしなくちゃ」「エクササイズのモチベーションになるね」などとキャッキャ言って盛り上がりました。今から春に向けて、楽しみな企画です。

秋がやってきた

 急に冷え込み始めた朝。これまでは、半袖に薄手のカーデガンで日中は過ごせたのですが、買っておいた厚めのニットのカーデガンを引っ張り出してきました。
 今日の語学学校の授業は出席者がずいぶんと減っていました。オランダ語の単語や文法が少しずつわかってきたので、先生の要求する課題も理解できるようになってきています。今日は誕生日についての学習。こっちの人は、誕生日は重要らしく、誕生日プレゼントについてのやりとりだけで、1レッスン使いました。これで、月や曜日の言い方も全て習ったことになります。
 慣れてきたので、ゆるゆると課題をやっておしまい。外に出ると、もうお昼なのにまだまだ冷え込んでいて、タイ女子と「寒すぎるねえ」「上着いるねえ」などとモソモソいいながら歩きました。
 夏が懐かしくなって、写真をアップ。パートナーとルーヴェンの郊外を散歩したのが懐かしいです。
namazu-2021.hatenablog.com
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ベルギー暮らし

 早いもので、ベルギーに来てもうすぐ半年です。まだ、全然帰りたくないですし、ビザを延長する気満々なわけですが。毎日が本当に飛ぶように過ぎていきます。
 駐在でこちらに来られている方のお話を聞いて気づいたのですが、会社や所属組織からサポートを得ながら、移住されることが多いんですね。ベルギーはワーホリの制度もないですし、語学留学もありません。日本から渡航するならば、正規の留学か企業・所属組織からの出向、結婚しての移住がほとんどのようです。なので、学校や企業、家族などを頼りながら移住の手続きをするそうです。どうりで、検索してもあまり情報が出てこないはずですね!(イギリスやフランスなどについては、ブログなどで情報発信する方がわんさかいるのです)
 そういう意味では、私が独りでコロナ禍のなかで悶々としながら、健康保険加入や銀行口座開設など、さまざまな手続きをクリアしてきたことを記録しておくのは、意味がありそうです。頑張って過去ログも増やしていきたいものです。なかなか時間が取れないのですが。
 そして、なんだかんだ私が手続きを進められたのは、周りの人が優しかったからです。到着したばかりで、英語も怪しく、不安でいっぱいの私の話を、しっかり聞いて助けてくれた人がたくさんいました。そういう親切は沁みますし、「ベルギーっていい国だよなあ」と心から思いました。それに、一つずつクリアしていくたびに、「やったあ!」という喜びもありました。
 同時に、「私はよくやってるよなあ」としみじみ思います。決して、英語が得意なわけではなく、こちらの大学にも日本語ができる人はおらず、何度か会ったことのある研究者がいるだけ。そのなかで、なんだかんだ知り合いを作って、基本的には楽しく暮らしているわけで、「意外と適応力あるんだなあ」と思います。
 こちら来てよく言われるのは「あなたはオープンマインドだね」「新しいことを試してみるところが、とてもいいと思う」ということです。それも、たいしたことではなく、たとえばカプチーノのミルクを生クリームに変えている友だちを見て、自分も同じものを注文してみる、みたいなことです。そういうのが褒められるととても嬉しいし、みんなよく見てるんだなあと感心します。でも、私のベルギーの滞在期間はどんなに多く見積もっても1年10ヶ月以上にはならないので、今のうちに、やれることは挑戦したいと思っています。
 そんなこんなで、ずっと若い時からいきたいと思っていた、スペインのバルセロナに秋のバカンスで行くことにしました。こないだ夏の休暇が終わったばかりですが、秋にも休暇があるんですね……。20歳の頃、憧れたガウディを見にいきたいと思っています。
 これは朝のルーヴェン駅。見慣れた風景ですが、本当に綺麗だなあと思います。パンは駅前で買いました。
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秋のゲント

 私の大好きな街、ゲントへ。こちらに来てからの、ゲント愛を綴った記事もアップしておきました。
namazu-2021.hatenablog.com
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 秋の日差しが強くなってきました。この白っぽい太陽の光が、秋のヨーロッパだなあと思います。
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 今回の一番の目的は、髪を切ること! いつもの美容師さんにお願いしました。インナーカラーを入れ直したんですが、なんと右は赤で、左はミルクベージュという非対称。違う色を入れるなんて考えたこともなかったけど、すごく面白くておすすめされて即決してしまいました。
 そのあと、美容師さんに教えてもらったお店でランチ。イタリアンレストランで、パスタ専門でやっておられるようです。少し暑かったので白ワインにしましたが、美味しかったなあ。これまで、スペインワインにメロメロでしたが、イタリアもいいですね。パスタはラグー・ビアンコという、ひき肉のソースのトマトなしバージョン。大変美味しかったです。
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www.osteriadelicati.be
 酔いも回ったので、ふらふらとデザインミュージアムに入りました。こういうとき、ミュージアム・パスは気軽に美術館に入れるので便利です。私はミュージアムが好きであるがゆえに、ついつい真剣に、近代化の功罪や植民地主義、戦争責任などについて深刻に考えすぎるのですが、デザインはさっぱりわからないので、酔った頭でぼんやり「家に置くならどの椅子がいいかな」なんて思いながらまわるのも楽しかったです。
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www.designmuseumgent.be
 まだまだ、ゲントは観光客で賑わっていました。次に来る時は、もっと秋が深まっていることでしょう。
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ブリュッセルへ

 ベルギー滞在を初めて2回目のブリュッセル市街地訪問です。ルーヴェンから、ブリュッセルまでは鉄道で20分程度、片道700円くらいです。関西の感覚だと、神戸から大阪に行くくらい。つまり、行こうと思えばすぐに行けるけど、意外と行かない。それが、ルーヴェンの住民にとってのブリュッセルだと思います。
 今回の目的は、大使館で在外選挙人名簿に登録をすることです。
namazu-2021.hatenablog.com
 それから、欧州博物館の特別展「Fake for Real」を観覧しました。
namazu-2021.hatenablog.com
 ランチタイムは、ブリュッセルに滞在している、日本からの駐在さんとご一緒しました。研究の関係で、日本の知人に紹介していただいたのです。最近の生活から、私の研究についての話まで、ランチをしながらお話しして楽しかったです。背後に「優秀」というテロップが流れているような……。そして、熱い心を持った素敵な方でした。世の中にはすごい人がたくさんいますね。
 そして、ブリュッセルは今日もキラキラしていました。ルーヴェンから出てくると、眩しくてソワソワしてしまうほど。私は秋が迫ったこの時期のヨーロッパの乾いた空気と強い光が好きです。
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 公園のカフェがとてもいい感じでした。
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 ブリュッセルに出てくると、本当に楽しくて「もっと気軽に遊びにこなくちゃね!」と思いつつも、そそくさと鉄道でルーヴェンに帰っていく私なのでした……。ルーヴェンに慣れちゃうと、ブリュッセルは大都会です。

「Fake for Real」展(欧州歴史博物館, House of European History)

 欧州歴史博物館の特別展「Fake for Real」に行ってきました。なかなか刺激的なタイトルです。
historia-europa.ep.eu
 展示は、ヨーロッパを中心に、古代から現代に至るまでいかにして、社会で偽の歴史が作られてきたのかを描き出しています。たとえば、ローマ帝国のカラカラ帝の弟の殺害、コンスタンティヌスの寄進状、聖人の捏造、さらには、サルマナザールの台湾偽史。サルマナザールはWikipediaの記事を読むだけでも面白いです。
ja.m.wikipedia.org
 さらには、科学者たちの捏造、そこからユダヤ人種差別を広めた偽り、さらにはナチ時代のユダヤ人たちが生き延びるために作られた偽のIDカードなど、人間が金や名声への欲望や、偏見、さらには命を守るために嘘をつくことを繰り返してきたことが明らかにされます。ポーランドの「カティンの森事件」についての展示では、殺害された人々の家族の証言をビデオを観ることができました。
 現代に至ると、消費社会と嘘がテーマの展示が並べられています。偽のスーパーマーケットの開店を宣伝して、人々を集めた上で「嘘でした」と告げる、チェコドキュメンタリー映画の一部も流されていました。そこで見たのは、騙された人たちが比較的、温和で何もない野原に集められて真実を告げられた人たちが、「今日は晴れてるからピクニックにいいよ」「チェコの夢、って上手いこと言ったよ」みたいなのんびりしたコメントをしていましたが、実際には暴動に近いことが起きたようです。(以下のリンクの動画は暴力的なシーンもあるので閲覧注意です)
www.youtube.com
 最後はインターネットのフェイクニュースなどを扱い、子どもも遊べるゲームのような体験型展示がありました。
 内容はなかなか面白かったですが、展示の解説文が高いところまであって、背の低い私は電灯で光って読めないところが多数ありました。それに、英語の単語レベルが高くて理解するのに一苦労。「人間は嘘を繰り返して、歴史を作ってきたのだ」という現代社会に一石を投じる心意気は買いますが、ややオーディエンスに不親切だなあとも思いました。EU直属の博物館なので、第二言語として英仏蘭語を使う人たちへの配慮はもっとあってもいいのでは。(贅沢な話かもしれませんが!)
 特別展を見るだけで、今回は時間いっぱいになってしまったのですが、本館も面白そうです。以下で欧州博物館の日本語の紹介があります。
allaboutbelgium.com
 このほかにも、EU議会の博物館もあるし、この近くには自然史博物館もあるのですよね。ベルギー滞在中にミュージアムはいくつまわれるでしょうか……?

在外選挙人名簿登録

 10月に日本の衆院選が迫ってきて、ハッと気づいたのが「在外選挙人名簿に登録してない!」ということでした。私は政治に熱心な方なので、投票は毎回、熟考して真剣に行っています。なので、渡航が決まったときにも「選挙の手続きしないとな〜」とぼんやり思っていました。到着直後に在留届は出していたのですが、日々の生活に追われるうちにすっかり忘れていました。ベルギー大使館のウェブサイトを見ると、電話で問い合わせが必要とのことでした。
www.be.emb-japan.go.jp
 慌てて先週、電話をかけると親切な職員さんが日本語対応してくださいました。なんと、日本語だとは!(当たり前かもしれませんが、ここのところ拙い英語で電話で問い合わせをして難儀をすることが多かったので、とても感動しました)その場でアポイントメントを取って、手続きをしにいくことになりました。
 手続きに必要なのはIDカードかパスワードです。そして、氏名・住所などの基本情報のほかに、以下の情報を書類に書かねばなりません。渡航する方は、日本出発前に必ず控えていきましょう!

・本籍地
・最後に住んでいた場所の住所
・出国日

 「最後に住んでいた場所の住所」が必要なことは、アポを取るときに大使館の職員さんに言われていました。しかし、いまさら「本籍地」が必要とは……もう日本を離れると使うことがないと思っていた情報でした。幸い、スマホの住所録に登録していたのでことなきを得ました。
 そして、意外と手間取ったのが「出国日」。コロナの影響があり、私は飛行機が何度もキャンセル、予定変更があったので、正確に何日に出国したのか思い出せなかったのです。そんなとき、思い出しのが「私、ブログ書いてる!」ということでした。ブログが思わぬところで役に立ちました。なんとか空欄を埋めて提出できました。
 職員さんとも話したのですが、衆院選に登録が間に合って投票券がくるのかは微妙なラインのようです。同じ状況の在外邦人が多いのは、担当の行政もわかっているので、早めに処理するようにしているのではないか、との予測でしたが……ああ、大失敗。
 在外選挙人名簿の登録は、在留届を出してから3ヶ月後からできます。みなさん、お忘れなきよう……!