Living Loving Leuven

溜池や ナマズ飛び込む 水の音

ひたすら横になる

 本当はどこかに出かけるつもりでしたが、結局は一日家の中で横になっていました。
 書き忘れましたが、オランダ語学校の先生には、木曜日の夜の時点で謝罪を受け入れるメールを返信しています。何度もどう考えればいいのか逡巡しました。私も日本では教壇に立つことがありますが、もし、学生から差別発言を指摘されれば、大変なショックを受けることでしょう。「そんなつもりはない」と言い訳したくなるかもしれません。でも、今回、先生は私の指摘を潔く認め、謝罪をしたのですから、とても勇気があると思います。私が逆の立場になった時のことを想像すれば、尊敬すべき態度だと思います。ですので、私は先生に「謝罪してくれてありがとうございます。あなたの言葉を信じます」という返信をしました。
 それは、自分の気持ちを守るためでもあります。強い感情に飲み込まれないように、寛容の姿勢を自分から示したかったのもあります。つらいときこそ、善人のように振る舞っておけば、自分を鼓舞することができます。
 ただ、それはあくまでも理性的判断の話で、実際の心理的なダメージが消えるわけでありません。そういうわけで、横になってぼんやりと過ごすことしかできませんでした。
 つらいのは「こんなことで時間を無駄にした」と思ってしまうことです。体力的な疲れであれば、リラックスして休むことはポジティブに考えられます。音楽を聴いたり、映画を観たりすることもできます。でも、精神的な疲れは、何もする気がせず、ただぐったりと横になることしかできず「ああ、せっかくの週末なのになあ」と寂しい気持ちになりました。
 自分がもっと強い人間であれば、気にせず前に進めるだろうに! もしかすると、この週末にだってどこかに遊びに行けたかもしれない。そう思って、恨めしそうな顔をして外を眺めて、横になることしかできませんでした。
 ひとつ収穫は、電気毛布を出してきてあったまることで、少し気持ちが安らぐという発見があったことです。また、友人がいろいろと声をかけてくれました。優しさが身に染みます。